扉交換は生活の安全性を高められる!交換を検討する扉のタイプや費用について【扉交換おすすめ バリアフリー相談室】

query_builder 2024/04/15
バリアフリー手すりスロープオーダーメイド
2-1


毎日なにげなく使っている扉でも、高齢者にとっては意外な危険がひそんでいます。開き扉を開けるときの動作や扉そのものの重さなど、若い世代では気にならないことが事故の原因になることも考えられるのです。

 

高齢者の転倒は生活の質に関わりかねない重大な事故にあたります。扉の開け閉めに少しでも苦労を感じたら、転倒事故の危険性を減らすために早めの交換を検討しましょう。

 

この記事では、扉交換のメリットや室内・浴室の扉交換におすすめのタイプ、交換工事費用などについて詳しく解説します。



扉の開閉時に起こりやすい転倒事故


若い頃よりも筋力がおとろえている高齢者は、なにげない扉の開閉時にも転倒事故を起こしやすくなっています。


慣れた自宅でいつも通りに扉を開けようとした際にも突然起こる可能性があるため、ご本人やご家族は注意が必要です。具体的にどのような事故が起こりやすいのかを紹介します。


慣れた開き扉でも高齢者には危険なケースがある


開き扉とはドアノブを回して開閉する扉のことです。筋力がおとろえている場合、ドアノブを回すときに必要以上の力を入れてしまい、押して開いた際に前方へ転倒してしまう可能性があります。

 

引いて開く場合も同様です。思った以上に力を入れてしまい、引いて開いたときに後方へ転倒することも考えられます。前方、後方ともに転倒は危険であり、打ち身や骨折などの大怪我をしてしまいかねません。

 

このような開き扉での転倒事故を防ぐためには引き戸への扉交換がおすすめです。引き戸は高齢者の生活の安全性を高めるメリットがあります。のちほど詳しく解説しますが、「開き扉が危ないかもしれない」と感じた際にはぜひ検討してみてください。



加齢による筋力の低下でドアノブが重く感じるように


筋力の低下はドアノブそのものを回しにくくなる・回せないというケースをまねくケースもあります。若い世代では考えにくいかもしれませんが、高齢者の筋力の低下にはそのような一面もあるのです。

 

自力で扉が開閉しにくい場合、誰かのサポートが必要になり、部屋の移動や外出に対する意欲が薄れて生活が味気ないものになってしまうことも考えられるでしょう。

 

運動量が減ってさらに筋力がおとろえやすくなるという恐れに加え、外出しにくいという理由による気力の低下は認知症をまねく可能性もあります。

 

扉交換をはじめ、高齢者も暮らしやすいバリアフリー環境にするだけで安全性や生活の質を保てる可能性が高くなるため、必要であればケアマネジャーや設置対応している工務店などへご相談ください。



転倒は高齢者にとって重大な事故


高齢者にとって転倒は重大な事故です。若い人が転倒しても打ち身や骨折の可能性があります。しかし若い分、骨密度や転んだ際の反射神経によって軽傷で済んだり回復が早かったりなどの一面があるでしょう。

 

しかし高齢者はそういうわけにもいきません。転倒が原因で骨折し、思うように回復できず、そのまま寝たきりになるというケースも少なくないのです。

 

転倒事故を防ぐためには自宅のバリアフリー化がとても有効です。歩くときに身体を支えやすい手すり取付や、つまずきやすい段差を解消するスロープ取付、部屋の移動をサポートする扉交換はバリアフリー化のなかでも効果的な選択肢になるでしょう。



浴室での事故は?心配な場合には扉交換も視野に入れよう

2-2


高齢者が日常生活のなかで直面する危険は転倒事故に限りません。浴室では転倒事故を含め、重大な事故の発生が報告されています。浴室で起こりやすい事故について、代表的なものを紹介します。



ヒートショック


急激な温度変化が原因で血圧が大きく変動することにより、湿疹や不整脈、心筋梗塞、脳梗塞など重大な健康被害を引き起こす現象です。とくに冬場の入浴時に起こりやすいと言われており、ご本人やご家族は注意が必要でしょう。

 

暖かい部屋から寒い浴室へ移動したときに起こることもあるため、入浴前に脱衣所や浴室を暖めるなどの対策が求められます。

 

また、ご本人が「急に具合が悪くなった、ヒートショックかも」と不安を感じたときにすぐ対応しやすいように、高齢者でも開けやすい扉に交換しておいたり、ご家族に声が届きやすい環境にしておいたりするなどの工夫も効果的です。

 

入浴前にご本人からご家族に「これからお風呂だよ」と一声かけておくのもよい方法でしょう。コミュニケーションの一環としてもおすすめです。



入浴中の動きによる転倒事故


浴槽をまたぐときや椅子に腰掛けるときなどには転倒事故が起きることがあります。足元が濡れているため滑りやすいことが大きな原因です。

 

狭い浴室で転倒すると浴槽や椅子、シャワーなどに身体をぶつけてしまうかもしれません。浴槽内で転倒すれば溺水事故の恐れもあります。

 

このような事故の防止には手すり取付や扉交換など、浴室そのもののバリアフリー化が効果的です。浴槽近くに掴める手すりがあれば安定した動きで立ち上がれます。開きやすい扉なら駆け付けた家族がすぐに救助できるでしょう。

 

浴槽交換も介護リフォームとして有効な選択肢です。一般的な浴槽は60cmほどの高さがあり、高齢者がまたぐには高すぎます。

 

それよりも低い高さの浴槽にすればまたぎやすく、お湯に浸かるときも出るときも転倒事故や溺水事故の危険性を軽減させられるでしょう。小さなお子さまが同居している場合はお子さまの事故を防ぐメリットもあります。



開き扉を引き戸に交換するメリット

2-3


介護リフォームのために扉交換といっても「どんな扉を何に変えればいい?」と考える人も多いのではないでしょうか。

 

具体的には「開き扉を引き戸にする」という選択をおすすめします。高齢者にとってはドアノブを回して押し引きする開き扉より、横方向へ滑らせて開く引き戸のほうが生活しやすくなるためです。



引き戸は開閉時に力を入れたり一歩動いたりする必要がない


前後に開くタイプの開き扉を使うのは不便な面があります。開き扉のドアノブを回して押し引きするという特徴は、「高さのある場所で力を入れてドアノブを回し、押し(または引き)、一歩前に出る(または後ろに下がる)」という動作が必要であることです。

 

開き扉は段差を作らずに設置できるためつまずく恐れがないというメリットがありますが、その反面では「筋力が落ちた高齢者が開閉することに対しては危険がともなう」という一面があります。

 

引き戸の場合、力を入れて回すノブがないため力を入れる必要がありません。上下のレールが開閉をサポートする仕組みで一歩動くこともないため、開き扉を開けたときのように勢いで前方や後方へ転倒するおそれもないでしょう。

 

「引き戸は足元のレールが段差になるのが気になる、つまずくかも」という心配もごもっともです。対策として扉の横に手すり取付はいかがでしょうか。足元のレールを乗り越えるときや引き戸を横に滑らせるときに掴めば身体を安定させやすくなり、つまずく恐れが減らせます。



車椅子や歩行器が必要でも開きやすい


車椅子や歩行器を使って屋内を移動している場合、開き扉の開閉は困難です。介助する人が開けるとしても開閉のためのスペースが必要になり、都度「大変だな」と感じることでしょう。

 

引き戸は横に滑らせるだけでサッと開くほか、開き扉よりも周辺のスペースが広がります。車椅子でも歩行器でも引き戸の前で待っていられるため、スムーズな移動につながるでしょう。

 

車椅子や歩行器でもやはり足元の段差が気になるかもしれません。その際にはスロープ取付や使うときだけ置ける持ち運び可能な簡易スロープを利用すると便利で、かつ安全性が上がります。



介護する側にとっても便利


開き扉から引き戸への交換はご家族や介護する側にとっても有益です。ドアを開けるために長く片手を使わずにすみ、両手でしっかりとご本人を支えてあげられます。

 

転倒の危険性も減り、「もっと歩きたい」「廊下を自分で移動したい」というご本人の気持ちに添いやすくなるのではないでしょうか。廊下に移動をサポートする手すりがあればさらに「自分で動きたい」と思える可能性が高くなります。

 

運動量が増えたり気持ちの張りが持てたりするようになったご本人を見れば、ご家族や介護する人も嬉しくなるかもしれません。

 

同居やよく訪問するご家族に妊婦さんや小さなお子さんがいる場合も安全性が高まる引き戸は役立ちます。ご本人やご家族の環境次第で、開き戸から引き戸への交換を検討してみてはいかがでしょうか。



浴室の扉を開き扉から折れ戸にするメリット

2-4


浴室の扉が開き扉なら折れ戸への交換を検討してみませんか。浴室は思った以上に危険がひそむ場所であり、万一のときには折れ戸がとても役立ちます。



万一転倒しても自力で開きやすい


まだまだ体力も気力も充実して1人で入浴している高齢者でも、思わぬ理由で転倒する可能性は否定できません。若い人でも足を滑らせたり湯あたりをしたりすれば同じような危険があります。

 

若い人と違い、高齢者は一度転倒すると自力で起き上がることができない状況になる可能性が高く、自力で浴室を出るか助けが来るまで待たなくてはいけません。

 

そのときに折れ戸なら立ち上がらずに開き、助けを求めやすくなります。ご家族もすぐに気づきやすいはずです。体力や筋力によっては浴室から出ることもできるでしょう。

 

また、若い人でもいつどんなことがあるか分かりません。最近は「50代でのリフォームは浴室ドアを折れ戸にしよう」という考えもあるほどです。ご家族全員が安全に入浴できる環境を整えるなら、開き戸から折れ戸への交換は有益になるでしょう。



緊急時でも開閉しやすい


「入浴中の立ちくらみやヒートショックなどで立ったり座ったりすることができず、転倒こそしなかったもののドアに寄りかかる状態になってしまった」という状況を想定してみても、開き扉と折れ戸では危険性に差が出ます。

 

開き扉に寄りかかる状態になってしまった場合、脱衣所側から引いて開けられる構造であればともかく、押して開ける構造では救助が困難です。その際は扉を外して開けることも考えられますが、救助まで時間がかかってしまうでしょう。

 

その点、折れ戸なら横に滑らせれば開くため、万が一のときも迅速に救助しやすくなります。

 

危険についてばかりを考えるのは気が引けるかもしれませんが、万が一への備えはご本人にもご家族にもメリットがあるはずです。もしも「危ないかも」と思うことがあれば扉交換をはじめ、介護リフォームについて検討してみてください。



出入り口が広くなる


浴室の開き扉から折れ戸への交換は入浴介助でもメリットが生まれます。開き扉よりも浴室前のスペースが広くなるため介助しやすくなり、スムーズに入浴を進められるでしょう。

 

スムーズな入浴時間は介護者だけではなくご本人にとっても嬉しいものではないでしょうか。折れ戸ならではの入浴メリットは安全性と利便性の両立に加え、関わる人の気持ちを穏やかにするなど、有益な面が多い選択肢です。



扉交換の費用相場は?介護保険を利用すればリーズナブルに


設置業者や交換する数によって異なりますが、おおむね10万円~20万円が扉交換の一般的な費用相場です。ただしこれは介護保険を利用しない金額になるため、実際に負担する金額はこれよりも低くなります。

 

介護保険を使って介護リフォームをする場合、ご本人の負担は費用総額の12割です。たとえば扉交換に20万円必要になったとしても、負担は24万円ほどで済むでしょう。

 

介護保険の適用は扉交換だけではありません。一緒に手すり取付やスロープ取付、浴槽交換なども考えているのであれば、負担割合は費用総額の12割です。負担割合はご本人の所得によって変わります。



扉交換で高齢者が暮らしやすいバリアフリーの環境に


住み慣れた自宅でも介護が視野に入る年齢になれば不便を感じたり危険性を心配したりすることがあります。

 

とくに高齢者はちょっとした動作でも転倒につながる可能性があるため、万が一の事故を防ぐためにも安全性を高めた環境づくりが大切です。

 

扉交換は安全性を高める有益な選択肢であり、ご本人だけではなく、ご家族やヘルパーさんにもメリットがあります。安全で暮らしやすいバリアフリーの環境に近づけるため、ぜひ扉交換をご検討ください。



----------------------------------------------------------------------

バリアフリー相談室

住所:東京都足立区佐野 2-16-7

電話番号:03-6686-5144

----------------------------------------------------------------------